Netflixのストリーミングで視聴可能になっていたので、観ました。
見終わったときの感想は・・・いやぁ・・・重かったです・・・。でも、この映画は【必見の一本】だとも思いました。
日本では、南京虐殺は史実とは違うという見方があって、この題材に関してはいろいろと論議を呼ぶであろうことは私にも容易に想像できます。実際、この映画の監督が、ぜひ日本でも公開したいと希望したにも関わらず、日本では、たった一日だけ有志による上映会がなされただけだったようですね。(まぁ、題材が題材だけに、大手の配給会社は手をださないだろうなぁ。)
とはいえですね、そういう史実がどうしたとか、政治的な背景がどうしたとか、そういう本題じゃない部分は抜きにして、純粋に「一本の映画作品」としてみた場合、これは鑑賞するに値する傑作映画の一本で、多くの人に薦めたい素晴らしい映画だとマジで思いました。
以前、このブログで、中国で大ヒットしたという映画『Aftershock(唐山大地震)』のことを紹介したことありますが、これとは全然比べものにもならないぐらい質の高いシリアスな映画。
映画は最初から最後まで、ほぼ一貫して、ひとりの日本人将校の視線と並行に語られる。
日本軍による中国の一般民衆に対する行為を一方的に糾弾しまくるような内容ともちょっと違う。
もっと、なんというか、どちらの側につくともなく、戦争という極限状態で繰り返される「狂気の沙汰」が、淡々とひとつひとつ、白黒の古いドキュメンタリーフィルムを見ているかのように、容赦なく眼前に重ねられて並べられてゆく、とでもいうのかな。そして、その場に生きていた人達―中国人も、日本人も・・・。これはそこにいた人達の姿を距離を置いて追いかけた「ドラマ」なんです。
主役の角川という日本兵を演じた中泉英雄という日本人俳優が素晴らしかった。中国の俳優陣も総じてよかった。全体に骨太で、描写がリアリスティック、見終わってから強い印象がずっとこころに残る、そういう映画でした。
これが日本で広く公開されなかったことは、正直、ちょっと残念に思いましたよ・・・。
でもね。
実は、この映画、誰かがYouTube上に全編(日本語や英語の字幕はなし)掲載しているのです。そのうちの一部(日本語が多い箇所)を、ここに紹介しておきましょう。
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