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2.12.2015

Zoolander日記 (5) 先住犬

前回、ズーランダーがケンネルコフ(犬がかかる悪性の急性気管支炎で、肺炎に至ることもある)にかかっていたため隔離されているので、うちのワンコ達とは正式にご対面していない、と書きました。

しかし、抗生物質のおかげで症状は治まり、いよいよ、プリシラとフランキーとズーランダーの三者正式ご対面の時がやってきました。

犬は群れ(pack)を作る社会的動物で、群れとしての縄張り意識もとても強く(それゆえに縄張りに近づく不審者には吠えかかり番犬になれるわけなのですが)、群れの中で誰がリーダーかが極めて重要なため、新参者のワンコを自宅に迎え入れるときは、そうした「群れのバランス」について、いろいろ注意が必要です。

フォスターとして一時預かりした子と先住犬がすぐに仲良くなれるとは限りません。ワンコも最初は誰でも警戒し合い、ちょっと距離を置いて、お尻のにおいを嗅ぎ合ったりして、互いを知ろうと努めます。

わたしたち人間もそうですよね。どんなに感じが良さそうな相手でも、会った瞬間にコイツ胡散臭いと直感したり、目が笑ってなくて好きになれないとか、そういう「動物の勘」みたいなもので、初めて会った相手を判断し警戒し、ときには威嚇したりしてますもん(苦笑)。


初めてのご対面から数日後、3頭一緒に、近所の自然トレイルを歩きました。それまで、ズー君が近づくと決まって威嚇していたフランキーですが、この時初めて、フランキーの方からズー君に近寄ってきました。これなら上手くいくかもしれない・・・と、その時、泣けたよ。


   ★     ★     ★     ★     ★


犬によっては、新しい犬が突然群れに入ってきても、すぐに適応し仲良くなれる犬もいます。

でも、もし、先住犬が新参者を受け入れないとなると、常にストレスの高い状態が生じ、共同生活に支障をきたし、フォスターを続けることも不可能になりかねません。

うちの場合は、全員が身体が比較的大きい犬同志なので、噛み合いの大喧嘩にでもなったら、私一人では止められません。

私が属しているレスキュー・グループには、プロのトレーナーや多くのフォスター経験者がいます。今回我が家でプリちゃんとフランキーをズーランダーと会わせる際に、初心者の私は、どういう注意が必要か、彼らが長年蓄積したノウハウから教えてもらいました。その他にも、ドッグウォーカーをしている友人や、村の犬猫保護員をしてる隣人からも、いろいろ細かいアドバイスをいただきました。



  1. まず、最初のご対面の場所は、先住犬の縄張り内では行わないこと。どちらの犬にとってもニュートラルな(縄張りとして認識されてない)エリアを選び、そこで、力関係においてより上位にいる犬を最初に紹介する。
  2. 紹介する際は、最初は一頭一頭紹介し、くんくん相手のお尻のにおいを嗅いだりさせるが、万一ムードが悪化して喧嘩になりそうな場合は、すぐに離せるように、どちらの犬にもリーシュ(リード)をつけておく。
  3. 散歩するときは、横に一列に並んで、わたしら全員一緒に行動する仲間だよ、というメッセージを発する。
  4. どちらかが、背中の毛が逆立ったり、歯をむき出したり、といった「恐れ」の行動に出たときは、無理強いしない。
  5. みんなが一緒に時間を過ごす部屋(リビングルームなど)にケージを置いて、ケージに入れて接触させない状態で、いっしょにスペースを共有することに慣れさせる。
  6. 自宅の庭でリーシュをつけず遊ばせるときも、先住犬が縄張りをクレームして攻撃に出たりすることもあるため、最初のうちは常に監視しすること。
  7. 慣れてくるまでは、先住犬の近くで、新しい犬に食事を取らせない。(新参者が先住犬の食べ物に近づくといきなり攻撃されることがあるため。)
  8. ゆっくり、ゆっくり、時間をかけて、焦らずに少しづつ、一緒に過ごす時間を伸ばしてゆく。

    ★     ★     ★     ★     ★


    フランキーが我が家に加わった時、フランキーはまだ9週間目の子犬でした。先住犬だったプリシラちゃんは最初は混乱していたようですが、相手が子犬だったせいか、プリちゃんが幼いフランキーを受け入れるのに、さほど問題はありませんでした。


    5年以上前、子犬だったフランキーが我が家の一員になったばかりの頃。小さくてフワフワで、プリシラちゃんの後をくっついては、なんでもプリちゃんのマネばかりしていました。


    でも、ズーランダーはすでに推定4歳以上の成犬。人間でいえば20代後半。しかも、筋肉質で逞しい体格のオスのピットブル。

    この5年以上のあいだ、先住犬のプリとフラの2匹は強力な絆を築き上げ、散歩中も、別の犬とすれ違うと、相手の犬によっては、互いに互いを守ろうとします。そんな強い絆で結ばれたプリとフラの間に、急に去勢前の成犬が割り込んで来たらどうなるか・・・。

    さらにマンハッタン時代は外に出れば知らない犬とすれ違うという、いやがおうにも社会性を身に着けなくてはならない環境でしたが、郊外に越してからは、プリとフラはそんなに頻繁にいろんな知らない犬と顔を突き合わさなくなっていたんです。

    わたしにも、少なからず心配はありました。


       ★     ★     ★     ★     ★



    ご対面初日、我が家の敷地の外に別々に連れ出し、少し離れて散歩をすることにしました。散歩中は、チラチラと様子を伺いながらも、♪ふんふんふーーん♪といった顔でクールに歩いてたプリとフラ。ところが、いったん皆で我が家の敷地の中にはいると様相が変わり、やはり、縄張り内ではズーランダーを警戒してるのが明らかでした。

    その後も数日は、ズーランダーが近づくと、プリちゃんは牙をむくし、フランキーはほとんど攻撃に近いような反応をして激しく吠えて襲い掛かろうとしたりで、ハンパない【拒絶ぶり】でした。

    遊びたいのに拒絶され、寂しそうにズーランダーが私に近づいてくると、こんどは、それを見たフランキーが全速力で走り寄ってきて、わたしとズーの間に入り、ズーに牙を剥いて、飼い主のわたしを守ろうとするのです。

    「ズーは敵じゃないよ、ズーはこれから一緒に暮らす兄弟だよ」といくら言ってきかせたところで、人間の言葉が通じるはずもなく。

    病気のズーが我が家に来てから圧倒的に多くの時間をズーに費やしていた私を見て、プリとフラは自分らが忘れられたような不安な気持ち、あるいはジェラシーを抱いたのかもしれません。

    また、ズーは去勢されておらず、去勢済みのフランキーが、ことさら張り合おうとしたのも、オス同志なんらかのライバル意識があったのかもしれません。

    ところが、ある日突然に、ほんとうに突然に、です。ズーは「群れの仲間」になってました。

    彼らに何が起こったのかは、わかりません。

    突然に、唐突に、プリシラとフランキーは、ズーを受け入れ、ズーと仲良くなろうと決めたようでした。

    一度そう決断したら、その決断に疑問を挟まない。人間よりずっと潔い。

    一緒にガンガン遊ぶ。

    遊び疲れると、からだくっつけてグースカ寝れるぐらいに、いまではお互いを認め合っています。

    最初は新参者を威嚇して唸ったり吠えたり、険悪なムードにわたしもなんだか心配になり、「仲良くしてあげなさい!」とプリとフラを叱ったりしてました。

    でも、どんなにガウガウ吠えかかっても、フランキーは決してズーに本気で噛みついたりしませんでした。

    ズーのほうも、どんなに威嚇されても、決して逆襲したりせず、距離を置き、少し経つとふたたび「あそぼ!あそぼ!」モードに戻り、仲間に入れて欲しいというジェスチャーを続けて、プリとフラに自分から近づいていっていました。

    人間の私にはわからない、ワンコ同士の「仲間意識の作り方」があったのですね。


    ストーブの前の黒い花崗岩の石版は熱でじんわりと暖かい。岩盤浴ブームかw 



    氷点下の気温が続く中、食後は毎日暖炉の前で一緒になごむ、プリ、フラ、ズー。

    (続く)



    1.30.2015

    Zoolander日記 (4) ケンネル・コフ

    我が家に来てからのズーランダー、ものすごく食欲があり、来たばかりのころ見えてた肋骨もまったく見えなくなりました。

    暖かく清潔で静かな環境で、たらふく食べて飲んで寝て遊んで甘えているせいか、表情も日に日に柔らかくなってきています。


    それにしても、この子、ちょっと信じがたいほどの甘えん坊さんです。フレンドリーな犬だとは聞いていたけど、こんなにデレデレな子だとは・・・。

    私がピットブルを一時預かると言ったとき、うちの夫は、ピットブルという犬種名を聞くやいなや、世間一般にありがちの偏見丸出しにして、

    「ピットブルなんて危険じゃないのか」
    「噛みつかれたら確実に死ぬぞ」
    「生まれつき獰猛かもしれないぞ」
    「プリちゃんとフランキーが怪我したらどうするんだ」

    と、わーわーぎゃーぎゃー言ってたくせに、いまでは自分からべたべたとズーランダーに抱き付いては、

    He's the BIGGEST MUSH!

    と言っています(笑)。mush というのは、英語で「べろんべろんに甘えん坊」のことです。


    私が横になると、かならずこうして、ぴったり添い寝をして、くっつきたがります。


    いまでは、ズーランダーがプリとフラを攻撃することより、プリとフラが自分達の領域を侵害されたと思って、逆に防衛本能発揮して、吠えかかったり襲い掛かったりしないだろうか・・・ということのほうが、より心配になってきました。

    ズーランダーが我が家に来てからすでに2週間近くが経つわけですが、プリとフラの2頭と、ズーは、実は、『正式ご対面』をいまだ果たしていません。

    ときどき互いに顔を見たり、少し距離を置いて一緒に散歩したりしいるので、プリとフラは、「見慣れないヤツがいる」と意識はしているのですが、まだ完全に"群れ(Pack)の一員"としてズーランダーを紹介されていません。

    ズーランダーは基本的に、自宅内にいるときは、わたしの自室の中で過ごしているようなものです。

    なぜすぐに一緒に遊ばせなかったか―。

    その理由は、ズーランダーは、保健所にいる間に、通称『Kennnel Cough』という犬がかかる悪性の風邪にかかってしまっていたからなのです。


    ★   ★   ★   ★   ★


    通称『Kennel Cough』と呼ばれているのは、Bordetella bronchiseptica : ボルデテラ・ブロンキセプティカ」というバクテリアが原因で犬などの動物がかかる急性気管支炎のことです。息するたびにゼイゼイという雑音(wheezingといいます)が混じり、ときどき、大きなクシャミをしたり、ゲホンゲホンと咳をするのです。この段階で抗生物質等を投与するなどして治癒をこころみますが、環境次第では肺炎に悪化することもある、怖い病気です。

    肺炎に至ってしまうと、人間と同じで、大変な治療が必要になります。この Bordetella bronchiseptica というバクテリアは人間には感染しないそうですが、犬同士では非常に感染力が強く、治療も大変高価につくため、罹患した犬は完治するまで健康な犬からは隔離する必要があるのです。

    想像するに難くないと思いますが、保健所のような、最高に清潔とはいえない場所で、多くの犬が詰め込まれている環境ですと、たとえ最初は健康な犬でもバクテリアに感染し、気管支炎の症状を示し出すのが常、と言われています。

    ズーランダーの場合、保護され市のアニマルコントロールセンターに収容された1月6日の最初の時点では、痩せぎすだったものの健康という見立てをもらっていました。しかし、マイナス8℃という厳寒の日に捨てられ放置されてたことも影響したのでしょうか、1月12日の医療検診では、担当獣医が「Kennnel Coughの症状あり、投薬」と記録しています。

    下は、保健所で殺処分になる可能性の高い犬を紹介するフェースブックサイト「Urgent Death Row Dogs」に掲載されたズーランダーのページです。ここに、1月12日付の医療情報(Medical Information )として、こう書かれていました。


    nasal ocular discharge sneezing marks on kennel coughing heard A:kennel cough as per Dr 1009 setting up on TX of 2 Tab of doxycycline SID for 10 days start: 1-13 end: 1-22 recheck: 1/20

    医師番号1009の検診、鼻水、くしゃみ、ケンネルコフの症状、
    doxycyclineを処方、1月13日から1月22日まで10日間2錠づつ投薬、1月20日に再検査



        


    ズーランダーは気管支敗血症の菌を移された犬。その他にも、いろんな菌を持ってるかもしれない。

    我が家のプリシラとフランキーはもちろん健康そのもので、ズーランダーから病気を移されたくないということで、我が家に来てから最初の10日間ほどは、完全隔離していました。

    わたしも夫も、ズーランダーを触るたびに、他の2頭を触る前に必ず殺菌力あるハンドソープで手を洗い、彼の餌や水に使用したボウルもお湯と殺菌性ある食器洗剤で他の食器と別にして洗い、決してプリとフラの触るものに触れさせないように、気を配りました。

    用を足すためにズーを外に連れ出すときも、まずはプリとフラを別室に閉じ込め、それからガレージを通過させて外に連れ出しました。プリとフラは、なぜ何度も自分らが部屋に閉じ込められなくちゃならないのか、納得いかないようでしたが、全員肺炎にでもなったらエライことになるので、念には念を入れました。

    2週間ほど前、我が家に到着したばかりのとき、ズーランダーの呼吸は明らかに「ゼイゼイ」という雑音がしていて、気管支炎を患っているのは明らかでした。しかし幸いにも、彼の食欲はまったく落ちることがなく、ごはんのたびにモリモリ食べて、薬のおかげで徐々に回復してゆくのが手に取るように私にはわかりました。

    この病気が進行すると、食欲減退という症状が顕著に出るそうなのです。

    そして、そこまで症状が進んでしまうと、保健所という場所では、手厚い看護をしてあげることが困難になってきます。なぜなら、ニューヨークの野良犬収容所には、毎日、次から次へと新しい野良犬が捕まって送られてくるからです。

    つまり・・・

    Kennel Coughにかかりやすい環境に置かれ、たとえ健康な犬でも、そこに長く留まれば感染症にかかってしまう可能性が高いという悪循環。そして、病気を移された犬を長く看護してあげる手間ヒマもおカネも、そこにはない。施設内にそれ以上感染を拡大させないためにも、感染して症状の回復しない犬は、そのままそこに置いておくことはできない、むしろできるだけ早くいなくなったほうがよい。

    上述したように、記録によると、ズーランダーは、1月22日まで投薬して様子を見よう、という獣医師の判断でした。

    でも、覚えていますか?この日記の2回目に書いたように、彼は1月15日には、殺処分リストに載ってしまったんです。

    つまり・・・

    Kennel Coughにかかってしまう、そのこと自体が、保健所のような場所では、「死刑宣告を受けるのに十分な理由になる」という意味なのです。

    (続く)

    1.26.2015

    Zoolander日記 (3) 生い立ちの謎

    ズーランダーを渡されたとき、彼の首には、こんなタグが首に巻かれていました。



    A1024830
    Stray
    1-6-15

    『Stray』とは「野良犬」ということです。ズーランダーは、NY市の保健所に相当するアニマルコントロール局(ACCNYC)が作成した書類を幾枚か持たされてやってきました。

    その書類によると、彼は今年の1月6日にニューヨーク市の中でもお世辞にも治安が良いとは言えないサウスブロンクス(South Bronx)の路上で市の捕獲係に保護され、午前9時半ごろにマンハッタンの収容所に入れられて、A1024830 というID番号をつけられた。

    1月6日というと、ニューヨークでは、早朝の気温がマイナス8℃まで下がった日です。

    アニマル番号A1024830、名前Zoolander、白と茶のぶち、オス、犬種はアメリカン・ピットブル・テリア、去勢されておらず、持ち込まれたときの体重が48ポンド(22㎏)・・・といったデータが並びます。書類のメモ欄には、顔の左側に古い傷があること、首の回りを怪我しているが恐らくフェンスにチェインで縛り付けられたときにチェインが食い込んで付いたものだろう、などとも書かれています。

    つまり、ズーランダーは、正月明けの寒い日に、おそらくそのエリアに住む何者かが、力の強いピットブルでも動けないようにその太い首にチェインを巻きつけ、ゲットーの広場のフェンスに縛り付け、放置して行った犬なのでした。


    ズーランダーと一緒に渡されたNY市動物保護課作成の書類


    どれぐらいの時間そうして縛られていたのかはわかりませんが、首の回りはうっすら毛がなくなって肌が見えてるほど、何かが食い込んだような跡になっています。顔の横の傷は、どう見ても、噛まれて犬歯が食い込んでできたような傷です。

    体重は、私も最初48ポンドと聞かされていたので、うちのプリシラちゃん(40ポンドぐらい)とフランキー(65ポンドぐらい)の中間ぐらいの大きさの犬なんだろうと思っていたのです。しかし到着してみると、プリシラちゃんより軽くひとまわりは大きい逞しい犬で、体重もフランキーと同じぐらいはある感じでした。

    捕獲されたとき、プリシラちゃんよりちょっと重いぐらいまで痩せていたズーランダー。保健所に収容されてからは、一週間以上、安い餌でも毎日食事と水が与えられ、それで体重が少し増えたのでしょう。それでも脇腹の肋骨がほんの少し浮いて見えていました。

    そして、もうひとつ気づいたことがあります。それは、ズーランダーは推定4歳の成犬なのに、足の裏の肉球が、生後数週間目のパピーのように、つるつるスベスベで柔らかかったのです。

    まるで、歩いたことがないように―。

    毎日私と何キロも散歩する我が家のワンコ達の肉球は、ガサガサと固くなっています。ズーランダーを連れて家の周りを少しの距離ゆっくり散歩した最初の日、ズーの肉球はすりむけて、血が滲んでしまいました。

    顔にハッキリと噛み傷とわかる傷を持ち、そんなに痩せて、屋外を散歩させてもらっていた風でもなく、去勢もされず、最後は不要になって、厳寒の中フェンスにチェインでくくりつけられ捨てられていたピットブル。

    ズー・・・あなたは、これまで、誰と、どんな生活を送っていたの・・・?

    (続く) 



    部屋の一角に置かれたデイベッド(Day Bed)がお気に入り。



    1.23.2015

    Zoolander日記 (2) 殺処分リスト

    さて、「ズーランダー」という一風変わった名前ですが、映画ファンならすぐに、ベン・スティラー主演の超おバカ映画『Zoolander』(2001)を思い出すのではないでしょうか。



    この名前、私たちが考えて付けたわけではなく、ニューヨーク・シティのアニマル・シェルターが付けた名前なのです。

    ズーランダーは、NY市の野良犬捕獲課に捕まった野良犬、前の飼い主が誰かもわからない、名もない「捨て犬」でした。

    わたしがズーランダーの存在を知ったのは、NYシティがシェルターに収容した野良犬や捨て犬を紹介するフェースブックの里親探しページでした。

    NYシティにはかなりの数のワンコが住んでいて、ストリートやドッグランでは、私みたいな親馬鹿オーナーに連れられた犬をたくさん見かけます。

    「ドッグウォーカー(Dog Walkers)」という、飼い主に代わって犬をお散歩させるのを「職業」にしてるひとも大勢いて、わたしもうちのコ達をマンハッタンの街なかを散歩させながら、犬をぞろぞろ引き連れて歩いているドッグウォーカーさんらとすれ違うこと、しょっちゅうでした。


    Source: https://sallanscorner.wordpress.com/2011/01/10/ 


    それだけ犬の多いNYシティに30年近くも住んでましたが、マンハッタンの道や公園では「野良犬」を見かけることは、実はあまりありませんでした。


    ★   ★   ★   ★   ★


    うちでもう5年以上飼っている雑種のプリシラとフランキーも、もとを辿ると捨て犬でした。最初に来たプリシラは9ヶ月目のときに前の飼い主さんの飼育環境劣悪で痩せ細っていたのを引き取り、次に家族になったフランキーの方は生後すぐに捨てられてシェルターにいたところをまだ子犬の9週間目で引き取りました。

    プリシラに出会うまでは、私自身がアメリカの犬猫事情に完全無知で、ニューヨークの繁華街の通りに面したペットショップのウィンドウ前で、ころころ遊んでる可愛い子犬の姿に思わず立ち止まり、目を細めていたものです。

    「犬を飼いたいな・・・」と思い始めたときも、マンハッタンでどうやって犬を入手するのかすらよくわかっていませんでした。まずCraigslistに「わんこほしいで~す、引き取りま~す♡」と無邪気にWanted広告を出したというぐらいの無知ぶりです。(すぐに大勢の人たちからフラッグを立てられてポストが削除されたのですが、削除される理由もわかりませんでした。)

    次いで、自宅アパート近所に大きなペット用具ショップPetcoがあることを思い出し、そこにノコノコでかけて行って、店員さんに「あれ?お宅はワンコを売ってないの?ワンコ売ってる店、この近くにありませんか?」とたずね、ギョッとした顔をされたのも、この私です。

    「生体販売」がどういうことか、ぜんぜん、わかってなかったんです、わたし・・・。

    ギョッとして私を見たPetcoの店員さんは、すぐに気を取り直し、「うちの店は犬猫用品は売っているけど、生きてる犬猫は売らないの。もし犬を飼いたいなら、ここに行ってみるといいよ」と言って、紙に3か所ほどのマンハッタン内のシェルターの名前と住所を書いてくれました。

    言われるとおりそこに出かけて行って初めて、わたしはシェルターに収容されている犬猫たちを実際に見たのでした。

    以来、無知の極みだったこの私も、動物シェルターについて興味を持ち、いろいろ読んだり調べたりしていましたが、数年前に偶然にフェースブックのあるページが目に入り、ひとくちにシェルターといえども、また一段異なるレイヤーがあることに気づかされたのです。


    ★   ★   ★   ★   ★


    偶然視界に入ったそのフェースブック・ページは、『Urgent Part 2 - Urgent Death Row Dogs』というタイトルのページでした。

    英語で Death Row というのは、刑務所で死刑囚が収容される一角のことです。死を待つ場所。

    そのFBページには、毎日(毎日です!)ニューヨーク市の野良犬収容所(Animal Care & Control of NYC、略してACCNYC)で殺処分されることが決定した犬の顔写真が今日は5頭、明日は10頭・・・と掲載され拡散されるのです。ただし、毎日リストを更新しているのは市の収容所(保健所)ではなく、このページを運営する非営利団体です。

    今日、いま、これを書いてる最中も、『To Be Destroyed 死刑宣告リスト』は更新され掲載されています。

    我が家で預かることになったズーランダーは、このリストに、「2015年1月15日分」の一頭として掲載されたのでした。(上段真ん中)

    上段真ん中がズーランダーです。

    (続く)




    1.21.2015

    Zoolander日記 (1) フォスター犬

    わたしは年末にこんなツイートしました。

    去年からずっと心の中でプロジェクトとして温めてたこと。それは、

    「捨てられたわんこのフォスターさんになる」

    というプロジェクトです。

    フォスター(Fostering)というのは、何らかの理由でホームレスになってしまったペットにアダプション(Adoption)してくれる最終的な飼い主(里親さん)が見つかるまで、一時的にその犬を我が家で預かってお世話してあげることです。

    一昨日の1月19日、我が家に一時預かりで、Zoolander という名のピットブルがやってきました。


    私の車に乗って、我が家に向かう。

    我が家の近所にある馬牧場(ホースファーム)の周りを軽くお散歩。
    馬を見たのは初めてなのかな。興味深々で見つめてる。

    我が家に到着。わたしの部屋で、まずは一息。

    翌朝。静かな部屋で熟睡できましたか?

    ズーランダー君、かなりのイケメンです。体つきも強くたくましく、しかも気立ては優しいみたいで、まさに

    「理想の男性像」

    を体現してますね。(←さっそく親バカモード突入) 

    この初めてのフォスター体験について、今日から、すこしづつ書いていこうと思います。

    8.31.2014

    悲しい知らせ

    2011年、わたしは、ピアノを売りました。

    NYに移り住んで最初の頃から24年間も、ずっとわたしと一緒にいてくれたピアノでした。

    そのときのことを、当時、ブログに書いてます

    二日前、とつぜん、悲しい知らせが届きました。

    わたしのピアノを買ってくれたピアニストのオクタビオさんの訃報でした。

    突然入院されたことは知人経由で聞いてましたが、こんなに突然なくなられるとは。

    ピアノを買ってもらった後も、何度かコンサートでお見かけし、演奏後のパーティでは、あのピアノをとても気に入っている、と言ってくださったのを思い出します。


    あの、若くて才能あるピアニストが、突然いなくなるなんて・・・言葉もありません。

    オクタビオさん、どうぞ、安らかにお眠り下さい。

    友人から紹介された、在りし日のオクタビオさんの演奏です。

    2.17.2014

    【わんこ】 元の飼い主へのメッセージ 

    昨日、お友達のケイさんが、Twitterにこんなツイート流してた。




    Craigslist に掲載されたポスティングは、これ。(スクリーンショット) 




    クレイグズリスト(Craigslist)のポスティングは一週間もすれば自動的に消されてしまう。

    失くしてしまうのはとても惜しい、と思えたので、このメッセージは、わたしが「レスキューする」ことに(勝手に)決めました。

    以下、広告に載せられた写真とメッセージのコピーです。(原文の下に、拙訳つけました。)


     ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


    3 yrs ago you were evicted from 20 Catherine St 13B.  I have your dog.  (Lower East Side)




    On Feb 9th 2011, you were evicted from an apartment at 20 Catherine St and your old red pit bull was seized by animal control and taken to the kill shelter. She was really skinny and had bad skin infections, and had been bred A LOT. She'd even had a Caesarian, judging by the scar. They said at the kill shelter she was 12 years old. She also had a lopsided face and it looked like there were a few cigarette burns on her head/ears.

    I figure you were having a pretty bad time of it, since you were being evicted. I hope things have gotten better for you in the intervening years. Although it's unlikely you'll ever see this note, I just wanted you to know that I have your dog and she is doing great.

    The AC named her Cathy, for Catherine Street. She was held for cruelty investigation (she was REALLY skinny) then immediately put on the kill list, which is the sort of irony that happens at Animal Care & Control every day. I like old dogs and I loved Cathy's little lopsided face. A rescue pulled her for me and sent her north.

    She gained weight and recovered from her skin issues. Her coat shines now and you can't see the little round cigarette burn marks any more. We spayed her (her hormones were really out of whack from all the litters she had). She has been wonderful with my young daughter, and our other two dogs. And it turns out she loves to swim! She loves fetch too. If she really was 12 back in 2011, that would make her 15 now but I doubt that as she still will go on long hikes with me, and swim and retrieve balls from the bay until she can barely stand... even though, yes, her face is turning white. She is truly an ambassador for her breed, even people who don't like pits will stop and pat her as she happily wags her tail. She loves to sleep in sunbeams, and is so happy to go on walks or swims she just wags her tail with every step.

    She is sleeping next to me as I type this, grunting with joy. In fact, she sleeps on my bed every night. Your dog is an awesome dog. We love her so much. The past three years we've had with her have brought us (and her) so much happiness.

    If you do see this, we'd love to know how old she is, and what your name for her was. Also please say a prayer for her, as soon she is going to have mammary surgery to remove some small lumps... unfortunately not spaying a dog and breeding her a lot means she is very likely to get mammary cancer, and Cathy has it. Luckily my vet caught it early, so I am hoping Cathy can spend many more happy years with us. She really is the best dog.

    P.S. you can't have her back.





    3年前に 20 Catherine Street のアパート#13Bを追い出された方へ。あなたの犬を預かってます。(マンハッタンのローアーイーストサイド)

    2011年2月9日、あなたはキャサリン通り20番地にあるアパートから追い出され、あなたが置き去りにした年取った赤毛のピットブルは動物保護局に捕獲され、殺処分シェルターに送られました。その犬はとても痩せ細っていて、皮膚病でひどくかぶれており、何度も繰り返し子犬を産まされていたようでした。お腹についていた傷跡から、帝王切開されたこともあったようです。シェルターでは、この犬は12歳と言われていました。顔の片方が歪んでいて、頭部や耳のあたりにはタバコが押し付けられたような跡もいくつかついていました。

    アパートを追い出されたということですから、あなたはきっと大変な時期を送っていたのだろうとお察しします。その後、ものごとが少しでもうまく運んでいることを願います。この手紙をあなたが読むことはまずないだろうとは思いますが、あなたの飼っていた犬は私に引き取られ、その子はいま幸せに暮らしていることをお伝えしたくて筆を取りました。



    その犬は、通りの名前キャサリン・ストリートをもじって、動物保護局にキャシーと名づけられました。あまりに痩せすぎていたので、動物虐待の調査のため保護されましたが、間もなく殺処分リストに載せられてしまいました。動物を養護する目的の保護局で殺処分が毎日行われているのは皮肉なものです。わたしは年取った犬が好きで、キャシーのちょっと歪んだ顔が気に入りました。あるレスキュー団体が殺処分シェルターからキャシーを救い出し、ニューヨークより北にある私が住む町へとキャシーを送り出してくれました。

    その後、キャシーは体重も増え、皮膚病もすっかり治りました。 いまではキャシーの毛並みはツヤツヤしていて、小さな丸いタバコの焦げ跡もほとんど見えなくなっています。不妊手術も受けさせました。繰り返し繰り返し子どもを産まされたので、ホルモンバランスがめちゃくちゃになっていたのです。キャシーは私の幼い娘にとてもなついていて、我が家の他の2匹の犬ともとても仲良しです。さらに、キャシーは泳ぐのが大好きということもわかりました!投げたボールを追いかけては持ち帰ってくる遊びも大好きです。もし3年前に本当に12歳だったなら、キャシーはいま15歳ということになりますが、私にはちょっと信じられません。たしかに顔には白い毛が目立ってきていますが、キャシーはいまでも長いハイキングで私についてくるし、海辺に行くとクタクタになるまで泳ぎやボール遊びを続けます。キャシーはピットブルという犬種のお手本のような犬です。ピットがあまり好きではないというひとでも、キャシーが楽しそうに尻尾を振ると立ち止まってキャシーをなでてくれます。太陽の光を浴びながらお昼寝するのが大好きで、お散歩に行ったり泳いだりするだけで幸せで、歩きながら尻尾を振り続けます。



    いまこれを書いている最中も、キャシーはわたしのすぐ傍らで幸せそうにグーグーいびきをかいて寝ています。毎晩キャシーはわたしのベッドで一緒に眠りにつきます。あなたの飼っていた犬は素晴らしい犬です。私達はキャシーをこころから愛しています。キャシーが我が家に加わってからこの3年間というもの、私達に(そしてキャシー自身にも)たくさんの幸せを運んできてくれました。

    もしこの手紙を読んでくれたなら、キャシーが本当は何歳なのか、あなたがどんな名前をつけてこの犬を呼んでいたのか教えていただきたいです。そして、キャシーはもうすぐ乳腺にできた小さな腫瘍を取り除く手術を受けるので、どうか祈ってあげてください。残念なことですが、不妊処置をせず繰り返し無理に妊娠させられると、犬は乳腺癌をおこしやすく、キャシーにも腫瘍ができているのです。でも、ラッキーなことに獣医さんが早めに見つけて下さったので、この先まだ何年も私達と楽しく暮らしてくれることを願っています。キャシーは本当に最高の犬です。

    (追伸) キャシーはお返ししません。 


     ☆   ☆   ☆   ☆   ☆


    我が家のワンコ、フランキーも5年ほど前にシェルターにいた捨て犬でした。

    2009年5月末に我が家に引き取られてきたとき、フランキーはまだ10週間に満たない仔犬で、体重も4キロぐらいしかありませんでした。(下はそのときの写真。)




    ちいさくて、フワフワして、ひっきりなしに遊びたがり、家の中でもここかしこにウンチしてまわる(笑)、可愛いコでしたよ。(いまでは体重は30キロ超え、プリシラちゃんより、ひと回りは体が大きいです。)

    可愛いのですが、ワンコのお世話はほんとうに大変です。昨晩も、食べ合わせが悪かったらしくて、お腹こわしたフランキーに真夜中に3度も起こされました。今日17日はわたしの誕生日なんですが、時計が夜中12時を回り日付が17日に変わって間もなく、ワンコの下痢に付き合わされて叩き起され、マイナス12度の深夜の庭に、月明かりを浴びながら、ウンチ我慢できない犬と一緒に何度も立つことになろうとは・・・(苦笑) 

    生身のわんことの生活は、オシッコ・ウンチとの戦いです。でも、可愛いから、全面ゆるす。

    上のキャシーさんのように、シェルターには、ほんとうに素晴らしいワンコたちがいっぱい、飼い主が現れるのを待っています。

    仔犬はとくに超絶に可愛いので、衝動的に飼ってしまい、お世話が面倒になってポイ捨てするひと、あるいは飼い犬の不妊処置せず雑種の仔犬が生まれてしまい、手に負えなくて捨ててしまうひと(フランキーを捨てたひとのように)、そういうひとたちが後をたたないので、シェルターはいつも身寄りのない動物で一杯。

    東京都の福祉保健局が製作した、『犬を飼うってステキです・・・か?』という漫画がすばらしい出来で、犬を飼うつもりのひとたちには是非是非読んでもらいたいです。

    『犬を飼うってステキです・・・か?』

    オリジナルのサイトのリンクはこちらです。
    東京都福祉保健局の動物愛護読本集 『犬を飼うってステキです・・・か?』ほか


    現在犬を飼っているひと、かつて飼ったことのあるひとも、これを読んだらウルウルくること、間違いなし。どうかお友達にもすすめてください。


    (追記) このブログページを上のクレイグズリストの広告主に送り、事後報告になってしまうけどわたしのブログであなたの手紙と写真を紹介してもいい?と尋ねたら、キャシーの飼い主のアレックスさんという方から、「もちろん、喜んで!」というお返事を頂きました。Thank you, Alex!

    6.17.2012

    我が人生最大の断舎離

    今から1年ちょっと前にミニマリストになりたい宣言をし、要らないものやら余分なものを整理してきました。

    去年3月にツイッターで見てもらったリネンクローゼットの整理あたり↓↓が、断舎離キックオフかな。 


    長年同じアパートに住み続けていると、不必要なものが溜まっていって、いつしかそのままクローゼットの中に押し込まれて何年もそのまま、とかいうことになりがち。家具も古くて他と調和のとれてないものをそのまま使っていたりして、家の中がなんとなく雑然としているという印象は自分でも拭えなかった。

    そこで一発奮起して、服だの、本だの、家具だの、電化製品など、ともかく今の生活に必要ない、過剰だと思われるものは、この一年余り、できるだけ処分し続けた。

    そして、ついに、我が人生最大の断舎離――。

    マンハッタンの自宅アパートを売却しました!

    実は、せっせと家の中の断舎離に励むことになった最大の理由は、このアパートを売ってしまおうと決心したから。決心したのがちょうど昨年のミニマリスト宣言のころ。雑然とした印象のままでは買い手もその気を失うだろうし、やはり人前に出すからには、綺麗にして精一杯お化粧して見栄えよくしなきゃと思ったわけ。

    それで部屋の模様替えしたり、壁のペンキ塗りしてフレッシュにしたり、インテリア雑誌みながら、いろいろ頑張ったわけですよ。

    ところが、なにせ、米国はリーマンショック以降、不動産市場は低迷してて、1年前に市場に出してみたものの、簡単に買い手は見つからなかった。

    買いたいというひとは出てきたものの、こちらが納得する売却価格にまではなかなか合意が至らなかった。それがようやく、この4月になって複数のビッドがあり、売却と相成りました。

    このアパートには1992年に別のマンハッタンの賃貸アパートから移ってきたので、20年ほど住んだことになります。

    高層階(19階)の角部屋からの眺めがよく日当たりも極めて良好で、街のど真ん中にあるのに比較的静かで、たいへん住みやすい良いユニットでした。毎日ここから早朝仕事にでかけ、ワールドトレードセンターが燃えて崩れてゆく様を見ていたのもこのアパートの南向きの窓からだった。思い出がいっぱいいっぱい詰まった場所。

    4月の半ば過ぎに最終のオファーが出され、正式に売買契約を結んだのが今年の5月初旬、買い手の申し込んだ住宅ローンもひと月足らずで銀行からスムーズにOKが降り、とんとん拍子でことが進んで、いまのところ7月最初の週にクロージングの予定です。(アメリカの場合、クロージングに2~3ヶ月かかるのが普通。)

    私達は来週の月曜日(25日)にこのアパートを出てゆきます。

    20年も住んだ場所だから、寂しくないといえばウソになるけれど、我が人生にふたたび節目がやって来たのだ、と感じています。

    次にどこに行くのか、実はまだ決まっていなくて、とりあえずはメイン州のセカンドハウスの田舎小屋に引っ込んで、次の作戦を練るつもり。去年の10月から8ヶ月もコンクリートの上を首輪引っ張られながら歩かされたワンコ達は、メイン州の大自然で走り回り泳ぎまくるのを恋しがっているはず。

    ただ、いずれにしても、マンハッタンのアパート暮らしはこれでおしまい。わんこ達のためにも芝生のある一軒家をNY郊外に見つけようと思っています。

    また順次このブログで報告していきます。

    4.27.2012

    さようなら、スペースシャトル

    最後のお役目を終えたスペースシャトル・エンタープライズ号が、博物館に納められる前に、今朝午前10時半前後に、最後にニューヨーク上空を飛んで見せるというので、自宅ビルの屋上でカメラ抱えて待ってました。

    ハドソン川に沿って飛ぶということで、私の自宅のあるイーストサイドからはちょっと遠くなってしまうんですが、見えますように・・・と期待して待つ。お天気は薄曇りで、青空が雲の合間から見えてました。

    屋上から見えるエンパイアステートビル、今日も麗しいお姿。


    スペースシャトルを乗せた飛行機は、このビルよりもずっと低い高度で飛んでゆくということなので、ビルの方角をジッと睨んでおりました。すると・・・

    おっ、何か、飛んできたよ!・・・

    ・・・いや、これは、違うでしょw(興奮してシャッター切ったけど、ただの旅客機だったww)


    (ちなみに、2枚目の写真の左側の黒っぽいビルは、1枚目の写真の右下の角にちょこっとだけ見えてるビルです。)

    おおっ、来た来たーー!来ましたーーーーー!!デカーーーーーーー!!!


    カッコええーーーーーっっ!!!(←興奮状態)


    拡大すると、こんな感じ。(しっかりピントが合ってない・・・orz)


    ハドソン川に沿ってさらに北上してゆくシャトルとそれを乗せた飛行機。


    向かいのビルにふと目をやると、おじさんもベランダから写真撮ってるww


    これ以上は、高層ビルに遮られてしまい、見えなくなってしまったが、再びこんどはハドソン川上空を折り返し南下してくるはずなので、そのまま待つことにする。

    20階の屋上から下を見おろすと、イエローキャブがわさわさ走る、いつもの光景ね。待つこと10分以上・・・


    おっ!また飛んで来たーーーーー!


    ゆっくりと、金融街のあるダウンタウンのほうへと飛んでゆく・・・。


    だんだん小さくなるシャトルの姿。(この写真ではちょうどブルックリン・ブリッジの向こう側あたりにいますね。)着陸するために、JFK空港に向かってゆくのだった。


    さようなら、スペースシャトル。

    最後の美しい姿を拝ませてくれて、ありがとう。

    エンタープライズ号はこの後、マンハッタン西46丁目の埠頭にある、イントレピッド海上航空宇宙博物館 に今年の6月から展示され一般公開されるそうです。宇宙や飛行機大好き少年少女は、NY観光に来たら、この博物館に寄るべし。


    (以下はオマケです。)

    屋上から望遠レンズで取ったクライスラービルの尖塔部。ジェラルミンが銀色に光り、いつ見ても美しい。



    3.24.2012

    マメナシが満開

    毎年、NY中に咲く、真っ白い花。

    桜のように満開になり、桜のように花吹雪を伴って散る。


    フランキー


    この木、英語でCallery Pearと呼ばれ(日本名はイヌナシあるいはマメナシ)、街路樹としてとてもポピュラーです。

    去年から今年にかけて冬が異様に暖かく、春の訪れも例年より早いのですが、この木の開花が去年はいつ頃だったのだろうと見てみると、4月中旬です。(去年の4月17日の日記

    やはり例年より3週間は早くニューヨークに春が来たのです。

    3.15.2012

    水仙が満開



    木の芽も膨らんで、ほころんできた。もうすぐ新緑。


    3.03.2012

    馬に乗った警官

    わんこと散歩に出たら、セカンドアベニューを、馬に乗った警官が駆け抜けて行った。

    馬に乗ったポリスは普段もよく見かけるけれど、こういう形で、ポリスマン二人だけ、普通の道路を、結構なスピードで走り抜けてゆくのを見たのは初めて。

    プリシラちゃんが、馬に向かってワンワン吠えて、抑えるのが大変だった。(んもー、馬に挑戦しても、相手にされてないってのw)


    2.20.2012

    Lean on Me

    ホイットニー・ヒューストンの告別式の様子が、ニューヨーク時間土曜日正午からアメリカのTVでライブ放映された。私も長いこと彼女のファンだったので、見ました。

    ホイットニーの遺体は生まれ故郷であるNJ州ニューアーク市に戻り、地元のバプティスト教会で、最初から最後までゴスペル音楽に包まれて、スティーヴィー・ワンダーやアリシア・キーズら大スターのライブ演奏もあったりして、幼少の時から教会の聖歌隊でゴスペルを歌っていたホイットニーを弔うのにふさわしいお葬式だった。

    映画『ボディガード』で共演したケヴィン・コスナーも参列者のひとりとして弔辞を述べましたが、とても印象に残るスピーチだったな。下の動画はその一部(1:45)ですが、あれだけの名声を得た彼女ですら、「私は大したことない」と感じていたというエピソードを、ときどき喉を詰まらせながら語るコスナー。



    (かなり大雑把な意訳ですが⇒)「名声を得ると、うまく説明できないけれど、それが重荷になったり不安を呼んだりする。僕自身もそう感じてたことがあったし、今日ここに来ている有名人もみな同じ気持になったことがあるはずだ。世界中で成功し有名になったホイットニーも、自分はこんなんでいいのか(Am I good enough?)、自分は十分に綺麗だろうか(Am I pretty enough?)、みな私のことを好きになってくれるだろうか(Will they like me?)、という不安と戦っていた。・・・もしあなたが「どうせ自分なんて・・・」と不安に感じることがあったら、ホイットニーに聞いてみるといいでしょう。彼女はきっと、大丈夫、自分を信じて自分に与えられた奇跡を称えなさい、と答えてくれるでしょう。・・・いま、彼女は天使たちに守られて天国に向かいました。ホイットニー、僕からこう言わせてください、君が神様の前で歌う時がきたら、心配しなくても大丈夫、君は十分に素晴らしいよ。(When you sing before Him, don't you worry, you'd be good enough.)」

    この、I am not good enough. という表現、よく使われる英語表現。

    私の大好きな歌手 Sarah McLachlan の『Angel』という曲の出だしにも出てきます。

    Spend all your time waiting 
    For that second chance, 
    For a break that would make it okay. 
    There's always some reason 
    To feel not good enough, 
    And it's hard, at the end of the day.




    自分に自信がなくなるとき、自分がちっぽけに感じる時、自分なんて大したことないと感じる時。

    人間、だれしも、そう感じる瞬間がある--。

    ★   ★   ★   ★

    ところで、話変わって。

    前にも書きましたが、ホイットニー・ヒューストンが生まれ育ったニュージャージー州ニューアーク市という町は、このところジェントリフィケーション(gentrification)が進みましたが、ホイットニーが過ごしたであろう70年代、80年代は貧しさと治安の悪さで有名なエリアでした。

    私が1984年にミシガン州からNYに移ってきたとき、ニューアーク空港に到着したのですが、空港からバスに乗ってマンハッタンに向かう途中、バスの窓から見えた近辺の住宅街の様子が、それまで住んでいた中西部の豊かで小奇麗な町の光景とは似ても似つかぬ別のアメリカの姿をしていて、いよいよ悪名高いニューヨークに来てしまったんだ・・・と身震いしたのを今でもよく覚えています。(ミシガン州にいたころ、デトロイト市には行ったことあるけど、ゲットーに入り込んだ経験はなかった。)

    モーガン・フリーマンが主演した『Lean on Me』という80年代の素晴らしい映画がありますが(邦題はなぜか『ワイルド・チェンジ』←題名チェンジしすぎだろw)、あの映画はニューアークの荒れた高校が舞台。近辺のエリアの高校で実際に起こった実話を元に、ドラマ化された映画です。


    ホイットニーの告別式で溢れていたゴスペル音楽を聞きながら、この映画の、このシーンを思い出していましたよ。(この映画、また見たくなったな・・・。)

    ♬誰でも生きているうちは苦しいことや悲しいことが起こるものさ。でも必ず明日はやってくる。自分で解決できない問題が起きたら、私を頼りにするといいよ。

    この歌詞を聞きながら思った。ホイットニーも、依存症で苦しんでいたとき、自分ひとりですべてを解決しようとせずに、誰かに助けてくださいと言えたらよかったのにね・・・。



    (ちなみに、このシーンの他に、映画のエンディング・ロールでも『Lean On Me』の曲がかかりますが、エンディングロールで歌っているのはMarvin Winans、ホイットニーの告別式で最後にプリーチした、あの牧師さんです。)

    告別式を見終わって思ったのは、ホイットニーのように、あんな稀有な才能に恵まれて世界中から愛された歌手でも、自分に自信がなくなったりするし、ひとりでは生きられないんだよなぁ・・・ってこと。

    2.13.2012

    安全運転

    道でたまたまみかけた、何の変哲もない、駐車中の車・・・


    ・・・と思ったら、バンパーの部分にこんなこと、書いてるぅwww


    スピードの出し過ぎはやめましょうwww

    2.04.2012

    フォーチュン・クッキー

    いつもは南北に移動するワンコとのお散歩を、今日は趣向を変えてマンハッタン島を東西に横切って、ハドソン川のほとりまで出かけました。

    週末で人出が多くて歩きづらい場所もあったけど、わんこ達にとっては、いつもとは違う「におい」に満ちたウェストサイドは、ちょっとした冒険だったようです。

    27丁目と7th Avenueにある、Fashion Institute of Technologyの前で、プリシラちゃん。ファッションモデルかと見まがう程の容姿。(親バカ)


    FITは、世界で5本の指に入ると言われるファッション関係では超有名な大学で、この大学の界隈には、ドナ・キャランやカルバン・クライン、リズ・クレーボーンといった世界的に有名なデザイナーのオフィスやショールームがあったり、またここより北に位置するウェストサイドのエリアには、布地屋さん、ボタン屋さん、服飾卸しなど、ファッション業界に関わる店や施設が一杯固まっていて、通称、『Garment District』と呼ばれます。(garmentというのは「衣類」という意味。)

    FITからさらに西へ西へと進み、ハドソン川のほとりまでせっせと歩きました。ベンチに座ってちょっとひと休み。対岸はニュージャージー州。ちょっと寒くてグレーな午後でした。


    帰り道、36丁目の5th Avenue と 6th Avenueの間で、通りかかったお店のショーウィンドウに、色とりどりで可愛い「フォーチュン・クッキー」が一杯並んでた!


    中華料理店で食事のあとに必ず出てくる、あのフォーチュン・クッキー。

    お菓子かと思ったら、なんと、これ、石鹸なんですって。


    すごく可愛いから、使うのが、ちょっと、もったいないかもw