7.21.2013

壁の裏に「お宝」

いまのような機能的な建材が普及していなかった時代、昔のひとは、壁と外壁の隙間に新聞紙や雑誌などを詰め込んで「断熱材」の代わりにしていました。

我が家もすごく古い家なのですが、去年、業者さんに新しく断熱材を入れてもらったとき、古い日付の新聞紙が屋根裏から出てきました。

古い家を買った人なら、よくある話なのですが、中にはすごくラッキーな人もいるらしく、こんな記事を読みました。

Remodeler finds comic book worth over $100K in wall at Elbow Lake house


記事によると、ミネソタ州のElbow Lakeという町にボロボロの古い家を1万100ドルで購入した大工のデイヴィッド・ゴンザレスさんは、自分で家を修繕リフォームしてる際、壁の裏から断熱材がわりに押し込まれた古い新聞紙とそれに挟まったコミックブックを発見した。

そのコミックブックは、1938年に発行された『Action Comics #1』で、車を持ち上げてる「スーパーマン」という新しいヒーローが表紙になってるものだった。


「これは珍しいものに違いない」と直感したデイヴィッドさんは、売れば小銭になるかもしれないと考え、さっそく調べたところ、これはコミックブックのコレクターなら咽から手が出るほど欲しいアイテムだということがわかった。

ディヴィッドさんの見つけた「お宝本」は、コミックブックのコレクターが集うオークション・サイトで売りに出され、出品されたとたんに31人が手を挙げ、なんと10万ドル以上の値段がついた、というのだ。

家の価格が1万ドル。壁の裏からみつかったコミックブックが10万ドル。

人生、なにが待っているか、わかりませんな(笑)。

ただし、このコミック本、本来なら、もっと価値あるものだったそう。

「こんなもん、見つけたどーー!」と家族が集まってワイワイ騒いでたとき、ディヴィッドさんの妻の叔母が、「あたしにもみせてよーー!」とぐいと掴んだら、裏表紙がビリっと裂けてしまった。

これ、もしも裂けてなかったら、このコミック本には、さらに7万5千ドル高い価値がつくはず、だったんですと。

興奮した叔母さんの「ビリッ」ひとつで7万5千ドル消失・・・。

(これまた、人生、何が災いするか、わかりませんな・・・。)

ディヴィッドさんは、「おカネで幸せは買えないからね」と叔母さんを責めることはしなかったという。

で、後日談としては、このコミック本の落札価格は17万5千ドルだったことを、ロイターが後日伝えてます。

米民家の壁からスーパーマン初登場の漫画本、1700万円で落札


てことは、叔母さんの「ビリッ」で消失した7万5千ドルも、最終的にはオークションで値上がりし、なんとか回復できた格好なわけですね。(おそらく罪の意識にさいなまれていたであろう叔母さん、よかったね。笑)